こどもの中耳炎について

 
下図は耳の穴からファイバーカメラで見た鼓膜です

     
   急性中耳炎           滲出性中耳炎
膿がたまり鼓膜発赤   貯留液面(矢印)が透見できる

 こどもの中耳炎の代表的なものは、急性中耳炎 と 滲出性(しんしゅつせい)中耳炎です。
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ごく簡単に説明すると
急性中耳炎は、中耳に細菌の感染が起こり、急な強い炎症が生じ、 痛みや耳だれを起こす中耳炎です。
滲出性中耳炎は、中耳に液体がたまって聞こえが悪くなる中耳炎です。 痛みは無いことが多いです。
このページでは2つの中耳炎の関係について解説し、 こどもの中耳炎を治療して行くにあたり重要なことを、 長年、大学病院で「耳の専門外来」を担当してきた医師の立場から、保護者の方へのアドバイスとして記載します。

 急性中耳炎が軽快して菌がほぼ消失しても、炎症によって出てきた液体が中耳に溜まったままになると滲出性中耳炎になります。 逆に、滲出性中耳炎で中耳に溜まった液体を放置すると、そこは細菌にとっては絶好のすみかになり、 再び急性中耳炎を起こしやすくなります。このように、二つの中耳炎は非常に密接な関係を持っています。 また、いずれの中耳炎も症状が軽減しても完全に治癒していないことも多いため、すぐ受診を中止するのは心配です。
 しかしながら保護者の皆様としては、症状が落ち着いているのに、十分な説明も無しに「また来るように」と言われても 納得がいかない・・・というのも事実と思います。 受診のたびにきちんと現在の状況について説明があり、さらに治療スケジュールの全体像を説明してくれる医師の元で、 しっかりと状況を見極めて行く必要があると思います。
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